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私が今まで書いてきた詩を掲載しています。 無いとは思いますが、無断転載(盗作)、複製等は禁止です。 閲覧者様の暇つぶしになれたら幸いです。

いななき

「いななき」
(2026年1月12日作)

私たち競走馬の歩む道を決めるのは
人間という賢くしたたかな生き物です

人を乗せ 鞭で打たれ 走らされ
骨折すれば安楽死
引退後には飲食店の皿の上の平たい肉片

輝かしいサラブレッドの陰には
幾頭もの馬の死骸が
積み重なっているのです

競馬場でヤジを飛ばす人を睨んだりしません
厳しい調教師を蹴飛ばしたりしません

私たちが求めるのは
たてがみを撫でる厩務員のあたたかいてのひら
無邪気に近寄る子どもたちの歓声
青々とした空の下
牧場で自由気ままに草を食む生活

でもそれは私たち競走馬の中でも
ほんの一握りの馬にしか与えられない
贅沢な生活なのです

あの透き通った風と共に駆け抜けた緑の海原
航路が閉ざされた今
この命の重みはどれほどのものでしょうか?
私の目を見て答えてください
目をそらさずに答えてください
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