忍者ブログ

私が今まで書いてきた詩を掲載しています。 無いとは思いますが、無断転載(盗作)、複製等は禁止です。 閲覧者様の暇つぶしになれたら幸いです。

初秋の友

「初秋の友」
(2021年4月20日作)

暖色に染まった並木道
木々を見上げながら
私はゆっくりと歩いていた

すると どこかから
かさこそ かさこそ
音がする

ふと地面に目を落とすと
私の足もとに
赤い木の葉が一枚落ちていた
その葉は丸まった小さな葉で
そよ風ひとつで元気に駆け回る

風は寒くはないものの
秋の香りをほのかにまとっている

ゆっくり ゆっくり 歩く私と
かさこそ かさこそ 私について回る葉っぱ
独りきりの散歩に
思わぬ小さな旅の友が
寄りそってきた

かさこそ かさこそ
葉っぱは幼い子どものように
無邪気に走り続けている

風がほんのり寒くても
散歩のおかげであたたかい
旅の友はどこまで私について来るのやら

――なんなら一緒に帰ろうか?

かさこそ かさこそ
くるくる回る葉っぱを
両手のてのひらに乗せる

物言わぬ新たな友だちに
私はそっと微笑みかけた
PR