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詩

私が今まで書いてきた詩を掲載しています。 無いとは思いますが、無断転載(盗作)、複製等は禁止です。 閲覧者様の暇つぶしになれたら幸いです。

そしてまた朝が来る

「そしてまた朝が来る」
 (2026年9月24日作)

君がいない
そしてまた朝が来る
何事もなかったかのように
日は昇り
君のいない日常が過ぎていく

君がいない
残酷なほど静まり返った部屋
何から手をつけるべきか
考えることすら億劫で
床に身を横たえる

君がいない
もう一眠りして目を覚ましたら
笑顔の君が横にいる
そんな幻想を抱きしめて
寝返りをうつ

君がいない
受け入れられない
動けない
大地に溶けるように日は沈み
夜闇に包まれ夢を見る
夢の中には君がいる

カーテンの隙間から
鋭い光が差し込んで
そしてまた朝が来る
君がいない世界が始まる
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母と子

「母と子」
 (2026年9月15日作)

年をとるにつれて
やれ足が痛いだの腰が痛いだの
愚痴が増えてきた母
まともに相手をしていたら
こちらも気が滅入ってくる

赤子だった頃の私を
おんぶやだっこや子守歌で
私をあやしていた母

これからは
老いていく母の嘆きを
なだめていくのが
私の役割なのだろう

赤子だった頃の私を
いないいないばあで笑わせたように
今 うつむいている母に向かって
さぁ どんな笑い話をしようか

懐旧

「懐旧」
 (2026年8月23日作)

今は過去と地続きの世界だけど
今は今
過去は過去
故郷(ふるさと)へ帰っても
町は様変わりして
もうあの頃へは帰れない
旧友に会っても
どこかよそよそしくて
もうあの頃のように笑えない

手に入れられないものばかり
欲しくなる
私が求め続けていたのは
あの頃の町
あの頃のあなた
取り返しのつかない現実を
思い知る
私が戻りたかったのは
あの頃の私
もうあの頃のように生きることさえ
かなわないのに

ドリームランド

「ドリームランド」
 (2025年10月7日作)

ここは素敵なドリームランド
時計の針が動かない遊園地
永遠の青空を約束しよう
ここは日の暮れない世界

辛い過去も不安な未来も
みんな忘れて踊りだそう
手と手を取り合ってリズムに乗ろう

ここでは誰も年をとらない
病にもならないし 怪我もしない
当然死ぬことだってないんだ

夢のような楽園
ずっとここにいたいよね
その気になれば空も飛べそう
あの無邪気なピーターパンのように

回転木馬に乗りながら
君の笑顔に翳りが見える
嘘と偽りで固められた
食品サンプルのようなこの場所で
疲れた溜息をこぼしている

無限に脈打つ心臓に
ありがたみなんて湧いてこない
本当は誰もが望んでいる
自分の終止符を打つその瞬間を

ここは不変のドリームランド
人類の理想を詰め込んだのに
皆、肩を落としてこの場を去る

夜空も朝日もないところは空虚だと
来場者は不満を漏らし
現実へ続く夕暮れの坂道を登っていく

永遠の青空は
こんなにきれいなのに
不思議なものだね
もう一度見上げてみると
悲しみで敷き詰められた
人工的な照明に見えてくるのだから

幻想空間

「幻想空間」
 (2024年11月10日作)

思い出はスノードーム
輝いていたあの瞬間を
静かに閉じ込めて
いつも きらきら 光を散りばめる

てのひらの中のスノードーム
疲れきった私の目で見ると
どんな高価な宝石よりも
病的なほどに私をうっとりとさせる

日が経てば経つほどに
果実が熟していくように
魅惑的になるスノードーム
時が流れてゆくことが
憎たらしくなるほどに
過去に固執する私

思い出は幻想と化し
スノードームは不自然なほどきれい
いつまでも色褪せず
星のように瞬き続ける

楽しい思い出ばかりがつまった
スノードーム
ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家のよう

私はその甘美な物語に酔いしれて
飴玉を味わうように
ハルシオンを一錠のみこむ