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私が今まで書いてきた詩を掲載しています。 無いとは思いますが、無断転載(盗作)、複製等は禁止です。 閲覧者様の暇つぶしになれたら幸いです。

末路

「末路」
 (2026年5月18日作)

あんなに可愛がっていた犬を
いらなくなったら捨てちゃうの?
ずっと一緒にいた猫を
いらなくなったら捨てちゃうの?

すべての犬や猫たちには
命があって心もある
保健所の暗く冷たい地べたで
震えながら丸まっている犬や猫たち
もう先が長くないということを
みんな分かっているんだ

ペットの最期を看取る覚悟もなく
生き物を飼うの?
家族の一員だった存在を
平気で処刑場へ連れて行けるの?

その手には
あの犬の あの猫の ぬくもりは
もう残っていないの?
やわらかな毛並みの感触も
飼い主を見つめる
あたたかで優しいまなざしさえも
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星空の下で

「星空の下で」
 (2026年5月17日作)

僕の記憶のページをめくれば
君のことはいつだって思い出せる

二人で夜空を見上げて
名も知らぬ星と星とを
適当に繋ぎ合わせて
架空の星座を作り上げたね

学校の帰り道に公園に寄って
君はブランコ 僕は砂場
空の果てまで飛べそうなくらい
勢いよくブランコをこいでいたね
そのとき砂場で見つけたビー玉を
僕は大事に持っている

今でも僕は夜空を見上げれば
あの架空の星座を見つけられるよ
今でも僕は昔公園で拾った
あのビー玉を持っているよ
それを握りしめながら
君を想う
二人で作った星座の下で
今夜も僕と君は
生きているんだ

儀式の崩壊

「儀式の崩壊」
 (2026年5月11日作)

数多の人が闘牛場に集まる中で
一頭の牛がもうもうと鳴く
真っ赤なムレータを片手に
一人のマタドールが
牛にとどめを刺そうとしている
そのときに牛の目と人間の目が
ぴたりと合って
マタドールは動けなくなった
牛も動かなくなった
一定の距離を保ったまま
二つの命が対峙する
よどみのない牛の目の中で
マタドールは剣を捨て、
膝をつき、涙を流す
しばらくその場にたたずんでいた牛は
おもむろにマタドールに近づいていく
牛の体温を確かめるように
マタドールは座り込む牛を抱きしめる
賑やかだった闘牛場が
しんと静まり返る
そこでは一頭の牛と一人の人間が
ただぴったりと寄りそっている
その厳かな静寂の中で
もうもうと
牛がなく

収録

「収録」
 (2026年4月23日作)

ベランダで育てていた花が
いつの間にか咲いていた
一度写真に収めて
もう一度写真を撮るぞと思っていたら
いつの間にか枯れていた

花は気長に私を待ってはくれない
花はいつまでもみずみずしいままでいてくれない
人間だって同じで
明日会えるという保証はない
明後日も一緒にいられるとは限らない
永遠に続く日常なんてない

だから花が満開のうちに
存分に花を愛でて
心の中にあるカメラを
これでもかというくらい連写していたい

幸福

「幸福」
 (2026年4月17日作)

あえて施錠のされていない重いドアを開ければ
ふわりと夕食の匂い
笑顔の母が
「おかえり」
と、私を出迎えてくれる
テーブルの上では
私の大好物のグラタンがゆげを上げている

二人で食卓を囲む時間
これほど贅沢なときがあるだろうか
いつもと変わりない木製のイスとテーブル
いつもと変わりない白熱灯のあたたかい色
いつもと変わりない母お手製のグラタンの味
いつもと変わりない楽しそうに話をする母

私になじんだこの風景を
これからも何度も味わいたい
私の愛するこのひとときが
これからもずっと続いてほしい
ささやかに見えて
本当はとてもかけがえのない母との暮らし
どうか
これからもずっと続いてほしい