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私が今まで書いてきた詩を掲載しています。 無いとは思いますが、無断転載(盗作)、複製等は禁止です。 閲覧者様の暇つぶしになれたら幸いです。

不滅の魂

「不滅の魂」
(2025年4月27日作)

僕の死は 無駄にはならない
僕の詩は 君の心に沈んでいく

君が何かを書きたいという衝動が
強く生じる度に
君は僕の詩を書くだろう

君が作り出す詩の陰には
いつも僕の姿が見え隠れする

君は新しい詩を書き終える度
椅子の背もたれにもたれかかって
重い溜息をこぼすことだろう
なぜなら
どんな詩を書いても
その中に僕がいることを
痛いほど思い知るからだ

どんなに僕を忘れようとしても
どんなに僕から逃れようとしても
君の詩の中にはいつだって僕がいる

紙面を黒く埋め尽くす僕の存在

僕は死んでも君の詩に生き続けるんだ
永遠に
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現実逃避

「現実逃避」
(2025年2月2日作)

平凡な日々の中では
平然とした態度で
「神様なんかいない」
と、様々な仮説を
ばっさりと切り捨てる

だけど大切な人の命が
今にも燃え尽きてしまいそうなとき
両手を組んで遠い青空を凝視する
「神様」
と、藁をもすがる思いで祈る
無神論者のくせに
苦しいときだけ神を肯定したくなる

平凡な日々の中では
平然とした顔で
「幽霊なんかいない」
と、様々な仮説を
あっさりと無かったことにする

だけど大切な人を亡くし
お墓参りへ行く度に
両手を合わせ、墓石に向かって
「元気?」
と、亡き人へ優しく語りかける
幽霊の存在を否定したくせに
幽霊でもいいからあなたに会いたいと
ひとり 静かに涙を流している

「命」
(2025年1月21日作)

与えられたひとつの命は
必ずいつか失うときがくる

若人は未来を憂い
「死にたい」
と、涙目でぼやく

老人は過去を羨み
「生きたい」
と、涙目で呟く

与えられたひとつの命の
消費期限を
誰も知らない

与えられたひとつの命の
そのとんでもない価値を
誰もがよく忘れる

与えられたひとつの命は
奇跡の賜物
この地球上に
私も小さな足跡をのこしてみたい

邂逅

「邂逅」
(2024年4月29日作)

道ばたの雑木林のそばを通り過ぎるとき
幼い私と私の友だち数人の幻が
はしゃぎながら雑木林の中へ入っていく
不意に初夏の風が吹きつけてきて
私の髪や心を揺する

あんな風に屈託のない笑顔を
他人に見せていたのは
一体何歳までだったのだろう

記憶は楽しかった日々ばかりを抜粋して
これみよがしに私に見せつける

あの雑木林の中には
廃墟と化した家はまだあるだろうか
かん高い声で鳴く野鳥は
今も棲みついているのだろうか
過去の私と私の友だちの幻は
まだそこで遊んでいるのだろうか

「立入禁止」と赤い文字で書かれた立て札を
見なかったことにして
私はおぼつかない足取りで
雑木林の中へ進んでいく
こんなことをしたって
過去と戯れることなんてできないと
分かっているのに
草いきれの中、私は落葉を踏みしめて
眩いあの日々を探しにいく

「雨」
(2024年9月22日作)

酸性雨を浴びた銅像が
両目から涙を流している
乾いた血のような赤黒い涙を

酸性雨を浴びた森林が
黒く汚れて枯れ葉だらけになっている
まるで退廃的なオブジェのように

酸性雨を浴びた川や湖で
魚も昆虫も甲殻類もプランクトンも
みんな みんな 幻のように消えていく

地球を守るために
私たちは動き出さないといけない
地球を守ることこそが
私たち人間を守ることにも繋がっていく
車を使わず歩くだけでもいい
エレベーターを使わず階段を使うだけでもいい
小さな努力が積もり積もって
大きな成果へ繋がっていく

そして いつか 私たちに降り注ぐ雨が
きれいな雨になったとき
銅像は変色しないだろう
森林は青々と生い茂るだろう
川や湖の生き物たちはよみがえるだろう
私たちがいなくなった未来で
子どもたちは生き生きとして
水たまりを踏んで遊んでいるのだろう