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私が今まで書いてきた詩を掲載しています。 無いとは思いますが、無断転載(盗作)、複製等は禁止です。 閲覧者様の暇つぶしになれたら幸いです。

「馬」
(2026年1月22日作)

私は馬です
自動車の代わりではありません

私は馬です
素敵な王子様を運ぶ気はありません

私は馬です
賭け事の道具ではありません

私は馬です
皿の上に乗った刺身ではありません

私は馬です
ペガサスでもユニコーンでもありません

私は馬です
ただの馬です
足が折れて走れなくなっても
病に侵されて倒れ伏しても
命ある限り
私は一頭の馬であり続けます

私は馬です
馬として生き抜いてきたことを
誇りに思う一頭の馬
それが私の全てです
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惨状

「惨状」
(2026年1月18日作)

日本は食品ロスが多大な国
まだ食べることができそうなお惣菜やお菓子を
片っ端からゴミにして捨てる

保健所で身を寄せ合う犬や猫も
いらない命というラベルを貼られて
片っ端からゴミとされ捨てられる

人は何だって捨てる

手に余るペットの外来種のカメも
そこらへんの池にあっさりと捨てる
走れなくなった無名の競走馬も
馬の意思などかえりみずさっさと捨てる

「お椀の中のご飯粒は一粒残さず食べなさい」と
「命あるものは分け隔てなく大切にしなさい」と
親や教師や色んな人が
口をそろえて教えてくれたのに
ゴミじゃないものまでゴミ扱いして
捨てられるものはあまりにも多い

私にできることは何だろう?
と、腕を組んでうつむきながら
この途方もない難題に向き合っている

人生百年時代

「人生百年時代」
(2025年10月13日作)

若い頃
長生きなんてしたくない
と、私は思っていた
桜のように
花火のように
落葉のように
雪のように
儚く散りゆく命に
憧れていた
だけど
年をとればとるほど
もう少し長く生きたい
と、私は思うようになっている
私はどんどん欲張りになって
途方もないほど図太くなって
一体 何歳まで生きるのやら

いつか 百歳になって
偉い人から表彰状なんかもらって
にんまり笑っているかもしれない

祈り

「祈り」
(2025年8月26日作)

例え詩が書けなくなっても
私の愛する人々が
健やかであればそれでいい

例えこの命が失われても
私の愛する人々が
私の後を追わなければそれでいい

私の愛する人々は
今、生きている
仕事にいそしんでいる
昼寝を満喫している
夕飯の支度に追われている
くたくたになって電車に揺られている
子どもの歌声を聴いている
テレビを見ながら笑っている

二度と訪れない今日という日を
贅沢に消費している自覚もなく
当然のような顔をして過ごしている
最高に幸せな時間だったと
いつになれば気がつくのだろう?

私の愛する人々よ
心身ともに健やかであれ
笑顔に満ちた日々であれ
幸せであれ

いななき

「いななき」
(2026年1月12日作)

私たち競走馬の歩む道を決めるのは
人間という賢くしたたかな生き物です

人を乗せ 鞭で打たれ 走らされ
骨折すれば安楽死
引退後には飲食店の皿の上の平たい肉片

輝かしいサラブレッドの陰には
幾頭もの馬の死骸が
積み重なっているのです

競馬場でヤジを飛ばす人を睨んだりしません
厳しい調教師を蹴飛ばしたりしません

私たちが求めるのは
たてがみを撫でる厩務員のあたたかいてのひら
無邪気に近寄る子どもたちの歓声
青々とした空の下
牧場で自由気ままに草を食む生活

でもそれは私たち競走馬の中でも
ほんの一握りの馬にしか与えられない
贅沢な生活なのです

あの透き通った風と共に駆け抜けた緑の海原
航路が閉ざされた今
この命の重みはどれほどのものでしょうか?
私の目を見て答えてください
目をそらさずに答えてください