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私が今まで書いてきた詩を掲載しています。 無いとは思いますが、無断転載(盗作)、複製等は禁止です。 閲覧者様の暇つぶしになれたら幸いです。

食事

「食事」(2009年9月~12月作・2018年7月リメイク)

生きようとしない心が
皿の上のパンを拒む
生きようとする体が
パンを口の中に詰め込む
生きようとしない心が
パンを吐き戻す
生きようとする体が
涙し身悶える
生きようとしない私が
パンを無言で見つめている
生きようとする私の意識が
じっと静かに私を見下ろしている
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ブーケ

「ブーケ」(2003年7月~12月頃作)

空に弧を描いたブーケが
私の胸へとおさまった
美しく着飾ったあなたは
フラワーシャワーの中
幸せに満ちた笑みを向けた

大切な大切なあなた
素晴らしい巡り合いに
私は世界の全てにひれ伏したい

大切な大切なあなた
愛しい人と腕を組み
まばゆいひだまりの中に二人

どうかその笑みが曇ることがないように
私は祈り続けよう

隠しきれない涙を
嬉し泣きと偽って
ごめんなさい

おめでとうと繰り返すのに
悲しみに暮れる私を
許してください

甘い花束に顔をうずめて
わきあがる歓声から一瞬遠ざかる

あなたを
愛していました

幸福

「幸福」(2003年2月~7月頃作)

ひとつを二人でわけるというだけの
小さな幸せが私を満たす
例えばこんな半分のりんごさえも

おやすみなさい

「おやすみなさい」(2008年9月作)

眠りは
神さまからの最高の贈り物
命あるものへ与えられた
極上のやすらぎ

狩りに疲れたライオンの上に
子どもを産んだ牛の上に
路上で酔いつぶれたサラリーマンの上に
ロッキングチェアを揺らす老婆の上に
せっけんの匂いに包まれた少年少女たちの上に
眠りの星は
やさしく降り積もる

失恋に泣いてメイクを崩した女の上にも
監獄で手紙を読み返す囚人の上にも
天使たちは
眠りの星を
誰にも等しく振りまいていく

まぶたが今日を閉幕する
おやすみなさい
また あした

一日に一度与えられる
神さまからの贈り物

空の彼方

「空の彼方」(2019年11月頃作)
 
幽霊なんていやしない
お盆だなんてまるで意味もない
お坊さんの退屈な読経と
慣れない正座でしびれる両足
「天国・地獄」そんなものない
命がつきれば全ては無にかえるんでしょう?
 
それなのに 無駄なのに
遺された私は空の上にあの世を夢見る
 
名を呼んでも答える声はないのに
抱きしめたくても、その身体はもうないのに
 
それなのに 無駄なのに
遺された私は空の上にあの人を思い描く
 
親戚同士でたわいない会話が交わされ
少し酔った叔父の長い説教が始まり
幼いいとこのかん高い笑い声が響く
たくさんの肉親がいる中
あの人の顔を探してしまう
トイレに行くふりをして宴から立ち去り
独り青空を見上げる
「幽霊でもいいから出てきなさいよ」
私はあの人に怒鳴りつけたい
心がはちきれんばかりに
あの人への言葉であふれかえっている
頬をつたう涙までもが
快晴の空の色に染まっていく
 
こんなときに私は信心深くもないくせに
「神様」とやらにすがりつきたくなる
そして「あの人をかえして」と
ひたすら懇願したくなる
振り乱した髪も崩れたメイクもそのままに
しぼり出すような声で
あの人の名を叫びたくなる